[{"data":1,"prerenderedAt":57},["ShallowReactive",2],{"journal-detail-117":3},{"main":4,"content":12,"author":52},{"id":5,"level":6,"level_name":7,"title":8,"summary":7,"body":9,"author":10,"created_time":11,"edited_time":11},4403,0,"","EUにおける特殊車両に対するNIS2指令の法制化と体制構築と実施内容について","\u003Cp>NIS2指令における救急車、消防車、建設機械、農機といった特殊車両（Special Purpose Vehicles / Off-Road Vehicles）が審査・規制の対象となるか、またどのようなセキュリティ基準が適用されるかについて、制度上の適用構造と具体事例を整理して解説します。\u003C/p>","murakami","2026-09-25 10:00:00",[13,17,21,25,29,33,36,40,44,48],{"id":14,"heading":15,"summary":7,"body":16,"gallery":7},4404,"1. 特殊車両はNIS2の審査対象になるのか？","\u003Cp>結論から言うと、「車両そのもの（単体）」が直接NIS2の審査対象になるわけではありません。しかし、「車両を運用・製造・管理するシステムやサービス」として、以下の3つのルートでNIS2の規制および審査（監視・監査）の対象となります。\u003C/p>",{"id":18,"heading":7,"summary":19,"body":20,"gallery":7},4405,"\u003Ch3>①「エッセンシャル主体（重要主体）」としてのサービス運用（救急・消防等）\u003C/h3>","\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>救急車・消防車:\u003C/strong>\u003Cbr>NIS2における「医療（Health）」や「公共行政・緊急サービス（Public Administration）」、「道路輸送（Road Transport）」セクターに紐付きます。車両単体ではなく、「救急・消防車を集中管理・配車する緊急通信システム（112/119等）」や「車両位置・患者情報をリアルタイム伝送するコネクテッド基盤」がNIS2の直接の重要インフラ（Essential Entity）として審査対象になります。\u003C/li>\u003C/ul>",{"id":22,"heading":7,"summary":23,"body":24,"gallery":7},4406,"\u003Ch3>②「製造業者（Important Entity）」としての事業者規制（建機・農機等）\u003C/h3>","\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>建機・農機メーカー:\u003C/strong>\u003Cbr>NIS2の附則IIに挙げられている「製造業（Manufacturing）」のうち、以下のカテゴリに該当する大・中規模メーカー自身が「重要重要主体（Important Entity）」として登録・規制対象になります。\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>電気機器・機械器具製造（C27, C28）:\u003C/strong>\u003Cbr>建機・農機等の産業用機械の製造。\u003C/li>\u003Cli>\u003Cstrong>自動車・トレーラー製造（C29, C30）:\u003C/strong>\u003Cbr>特装車や特殊車両の製造。\u003C/li>\u003C/ul>\u003C/li>\u003C/ul>",{"id":26,"heading":7,"summary":27,"body":28,"gallery":7},4407,"\u003Ch3>③「コネクテッドサービス・テレマティクス基盤」経由の対象（IoT/クラウド）\u003C/h3>","\u003Cul>\u003Cli>近年の建機（キャタピラー、コマツ、クボタ等）や農機（ジョンディア、クラース等）は、遠隔監視・自動運転・運行管理のための「テレマティクス（クラウド）」と常時接続されています。この遠隔フリート管理システムやOTA（ソフトウェア遠隔更新）基盤が、NIS2のデジタルサービス（デジタル提供事業者・クラウドサービス）として監督・審査の対象となります。\u003C/li>\u003C/ul>",{"id":30,"heading":31,"summary":7,"body":32,"gallery":7},4408,"2. 適用されるセキュリティレベル（SL）と関連基準","\u003Cp>NIS2指令自体は具体的な技術数値を固定していませんが、各国の監督機関（ドイツBSI、フランスANSSIなど）が現場審査や監査で参照・要求するセキュリティ基準は、「工場・インフラ側」と「車両・機器側」で明確に使い分けられています。\u003C/p>\u003Cp>\u003Cspan class=\"table\">\u003Cspan class=\"table-thead\">\u003Cspan class=\"cell col2-5\">\u003Cstrong>領域\u003C/strong>\u003C/span>\u003Cspan class=\"cell col2-6\">\u003Cstrong>適用・参照されるセキュリティ標準\u003C/strong>\u003C/span>\u003Cspan class=\"cell col2-6\">\u003Cstrong>セキュリティレベル（SL）等の目安\u003C/strong>\u003C/span>\u003C/span>\u003Cspan class=\"table-tbody\">\u003Cspan class=\"cell col2-5\">工場・サーバー・インフラ\u003Cbr>（運行管理・製造ライン）\u003C/span>\u003Cspan class=\"cell col2-6\">IEC 62443\u003Cbr>ISO/IEC 27001\u003C/span>\u003Cspan class=\"cell col2-6\">SL2〜SL3相当\u003Cbr>制御網の分離（Zones & Conduits）、多要素認証、遠隔アクセス制御。救急配車網など高可用性が求められるシステムではSL3クラスの厳格策が求められる。\u003C/span>\u003C/span>\u003Cspan class=\"table-tbody\">\u003Cspan class=\"cell col2-5\">車両本体・車載制御（ECU）\u003Cbr>（サイバーレジリエンス法 / 車両規制）\u003C/span>\u003Cspan class=\"cell col2-6\">UN-R155 / R156\u003Cbr>(ECE規格)\u003Cbr>ISO/SAE 21434\u003C/span>\u003Cspan class=\"cell col2-6\">CSMS（サイバーセキュリティ管理体制）認証\u003Cbr>車両のハッキング防止、暗号化通信、セキュリティブートの実装。\u003C/span>\u003C/span>\u003C/span>\u003C/p>\u003Cspan class=\"text-bloqueout\">\u003Cstrong class=\"tx-blue\">注（CRA：サイバーレジリエンス法との連携）\u003C/strong>\u003Cbr>車両本体や建機に搭載されるソフトウェア・IoT機器そのもののセキュリティ要求は、NIS2と並行して適用されるEUサイバーレジリエンス法（CRA: Cyber Resilience Act）およびUN-R155（国連の自動車サイバーセキュリティ法規）によって補完されます。NIS2は「それを運用・供給する事業者の組織・システム全体」を審査します。\u003C/span>",{"id":34,"heading":35,"summary":7,"body":7,"gallery":7},4409,"3. 具体的事例",{"id":37,"heading":7,"summary":38,"body":39,"gallery":7},4410,"\u003Ch3>事例1：救急車・消防車のコネクテッド配車システム（ドイツ・北欧等）\u003C/h3>","\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>概要:\u003C/strong>\u003Cbr>ドイツの救急搬送システムや北欧の緊急サービスでは、救急車が走行しながら患者のバイタルデータを病院へ送信し、信号機を優先制御する高度コネクテッド基盤が整備されています。\u003C/li>\u003Cli>\u003Cstrong>NIS2における審査点:\u003C/strong>\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>インフラ側:\u003C/strong>\u003Cbr>BSI等の監督下で、配車センターと救急車間の通信回線・クラウド基盤がIEC 62443 / BSI IT-Grundschutzに基づき監査されます。\u003C/li>\u003Cli>\u003Cstrong>SL基準:\u003C/strong>\u003Cbr>通信途絶やデータ改ざんが人命に直結するため、可用性と真正性を保つSL2〜SL3相当のセグメンテーションおよび暗号化通信が要求されます。\u003C/li>\u003C/ul>\u003C/li>\u003C/ul>",{"id":41,"heading":7,"summary":42,"body":43,"gallery":7},4411,"\u003Ch3>事例2：大手農業機械・建設機械メーカーのテレマティクス基盤（ドイツ・フランス）\u003C/h3>","\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>概要:\u003C/strong>\u003Cbr>欧州で稼働する大型トラクターや油圧ショベルは、メーカーのクラウドに接続され、盗難防止、自動操舵（GPS/GNSS連動）、遠隔故障診断が日常的に行われています。\u003C/li>\u003Cli>\u003Cstrong>NIS2における審査点:\u003C/strong>\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>事業者（メーカー）側:\u003C/strong>\u003Cbr>NIS2の「重要製造事業者」および「デジタルサービス提供者」として登録。\u003C/li>\u003Cli>\u003Cstrong>監査内容:\u003C/strong>\u003Cbr>もしメーカーのクラウドやOTA更新サーバーがハッキングされた場合、欧州全域の農機・建機が一斉に停止したり不正操作されるリスク（サプライチェーンリスク）があります。このため、開発・運用サーバーのアクセス制御（IEC 62443-3-3 / ISO 27001）やソフトウェアサプライチェーン（SBOM等）管理が公的監査・評価の対象となります。\u003C/li>\u003C/ul>\u003C/li>\u003C/ul>",{"id":45,"heading":7,"summary":46,"body":47,"gallery":7},4412,"\u003Ch3>事例3：空港内で使用される特殊車両（トーイングトラクター、除雪車など）\u003C/h3>","\u003Cul>\u003Cli>\u003Cstrong>概要:\u003C/strong>\u003Cbr>空港ターミナル内で動く自動運転トーイングカーや特殊作業車。\u003C/li>\u003Cli>\u003Cstrong>NIS2における審査点:\u003C/strong>\u003Cul>\u003Cli>空港はNIS2の「交通（Air Transport）」セクターにおける重要主体（Essential Entity）です。\u003C/li>\u003Cli>空港管理会社や運行事業者は、これらの特殊車両が空港全体の運行管理ネットワーク（OT網）に接続される際、車両からの横移動（ラテラルムーブメント）で航空統制システムが侵されないよう、ネットワークアイソレーション（IEC 62443 Zone分離）を行っているかが立入検査等で確認されます。\u003C/li>\u003C/ul>\u003C/li>\u003C/ul>",{"id":49,"heading":50,"summary":7,"body":51,"gallery":7},4413,"まとめ","\u003Cp>特殊車両に関しては、「車両というハードウェア単体」ではなく、「緊急移送や都市インフラを支える運用システム」あるいは「車両を製造・遠隔制御するメーカーの基盤」としてNIS2の審査・監督対象となります。\u003C/p>\u003Cp>その際適用される基準は、運用・製造インフラ側ではIEC 62443（SL2〜SL3レベル）、車載機器側ではUN-R155 / ISO/SAE 21434やCRA（サイバーレジリエンス法）が組み合わさって評価されるのが標準的です。\u003C/p>",[53],{"id":10,"company":54,"name":55,"profile":56},"株式会社ICS研究所","村上 正志","1979～90年まで、日本ベーレーのシステムエンジニアとして電力会社の火力発電プラント監視制御装置などのシステム設計及び高速故障診断装置やDirect Digital Controllerの製品開発に携わる。\n＊関わった火力発電所は、北海道電力（苫東厚真、伊達）、東北電力（新仙台、仙台、東新潟）、東京電力（広野、姉ヶ崎、五井、袖ヶ浦、東扇島）、北陸電力（富山新港）、中部電力（渥美、西名古屋、知多、知多第二）、関西電力（尼崎、御坊、海南、高砂）、中国電力（新小野田、下関、岩国）、四国電力（阿南）、九州電力（港、新小倉、川内）、Jパワー（磯子、松島、高砂）、日本海LNG　など\n\n1990年、画像処理VMEボードメーカーに移籍し、大蔵省印刷局の検査装置や大型印刷機械などのシステム技術コンサルティングに従事。\n\n1995年、デジタルに移籍し、SCADA製品の事業戦略企画推進担当やSE部長を務める。（2004年よりシュナイダーエレクトリックグループ傘下に属す）また、1999年にはコーポレートコーディネーション／VEC（Virtual Engineering Company & Virtual End-User Community）を立ち上げ、事務局長として、「見える化」、「安全対策」、「技術伝承」、「制御システムセキュリティ対策」など製造現場の課題を中心に会員向けセミナーなどを主宰する。協賛会員と正会員のコラボレーション・ビジネスを提案し、ソリューション普及啓発活動を展開。\n2011年には、経済産業省商務情報政策局主催「制御システムセキュリティ検討タスクフォース」を進言、同委員会委員及び普及啓発ワーキング座長を務める。\n2015年、内閣官房 内閣サイバーセキュリティセンターや東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会などと交流。\n\n2015年、株式会社ICS研究所を創設。VEC事務局長の任期を継続。世界で初めて制御システムセキュリティ対策e-learning教育ビデオ講座コンテンツを開発。\n\n2017年4月～ 公益財団法人日本適合性認定協会JABの制御システムセキュリティ技術専門家\n\n2017年7月～ 経済産業省の産業サイバーセキュリティセンターCoEの制御システムセキュリティ講座講師担当\n\n現在活動している関連団体及び機関\n・日本OPC協議会 顧問\n・制御システムセキュリティ関連団体合同委員会委員",1790313776050]