ICSニュース
ICS研究所の最新情報
  • プレスリリース
  • 村上 正志
  • 2017年4月19日

工場、プラントなどの制御システムを標的にした
サイバー攻撃の産学共同研究“つるまいプロジェクト”
実証実験にICS研究所が参加

発表日時: 2017年4月19日 10:00
任意団体Virtual Engineering Community (バーチャルエンジニアリングコミュニティ: 以降VECと表記) は、名古屋工業大学と産学協力の下、工場、プラントなどの制御システムを標的にしたサイバー攻撃の防御技術及び制御製品のセキュア化技術に関する研究として名古屋工業大学の制御プラント実験施設とNTTコミュニケーションズ株式会社のVPNサービスを利用したテストベッド環境を準備し、2017年4月より共同研究“つるまいプロジェクト”を開始します。ICS研究所は、この“つるまいプロジェクト”に参加しています。

目的

制御システムを標的にしたサイバー攻撃の手法をテストベッド環境で再現し、実施することで、制御システムの防御技術及び手法を研究する。

特長

◎ 制御システムのサイバー攻撃手法をさまざまな仕様で再現、実験し、防御手法を研究する。
- 制御製品のセキュリティ機能及び性能の確認
- 制御システムを構成する制御製品は、マルチベンダで実施
◎ セキュリティ製品の機能及び性能の確認
- 防御に使用するセキュリティ製品は、順次交換して実施
- セキュリティ製品の仕様や使い方に合わせて試験内容を変える
◎ 産学共同研究

趣旨

制御システムを標的にしたサイバー攻撃の手法は年々高度化しており、重要インフラや主要産業をサイバー攻撃から守るには、制御システム周辺のネットワーク環境で防御する技術と制御製品そのもののセキュア機能及び性能を引き出す技術が重要となっています。その技術力を向上させるには、制御システムを扱ったテストベッドが必要であり、制御ベンダやセキュリティベンダの技術を集めた研究の場が必要であります。その研究の場でありテストベッドの環境を産学協力の下で実現したのが、“つるまいプロジェクト”です。

背景

2010年に制御システムを直接攻撃するマルウェアStuxnet (スタックスネット) が登場してから、7年になろうとしています。この間、2014年にドイツの製鉄所や韓国の原子力発電所が攻撃を受けた事例も発生しています。

2014年頃からは、制御システムを構成する制御製品を標的にしたマルウェアも登場し、重要インフラから一般産業までサイバー攻撃対象が広がっています。2015年のウクライナの電力供給を止めたBlack Energy (ブラックエナジー) V3は、高度な技術を使ったマルウェアでした。

制御システムを標的にしたサイバー攻撃手法は年々高度化しており、重要インフラやものづくり産業の制御システムの安定供給を社会的使命とする企業は、実用的な制御システムセキュリティ対策技術の向上を望んでいます。

このような事態に、民間企業の任意団体のVECは、名古屋工業大学大学院 (越島・橋本研究室) と協力して、名古屋工業大学大学院にあるミニ制御システムプラントを標的に、セキュリティ製品で防御力を持たせ、そこへサイバー攻撃を加えて、どのような制御システムセキュリティ技術が効果あるのかを研究する“つるまいプロジェクト”を2016年11月より準備し、2017年4月に実証実験を開始します。

本実験の中間報告は、2017年5月18日(木)および19日(金)にVECが主催する「第9回制御システムセキュリティ対策カンファレンス」で発表する予定です。

この実証実験は、様々な産業で使用されている様々な制御システムの構造にどのような対策製品を使ってどのようにシステム設計すると有効であるかを確認する研究もテーマにしており、制御システムセキュリティ対策技術の正しい設計方法を明らかにしていく取り組みを進めていきます。

国立大学法人名古屋工業大学
http://www.nitech.ac.jp/

Virtual Engineering Community (バーチャルエンジニアリングコミュニティ: 通称VEC)
工業会の任意団体
https://www.vec-community.com/ja/

VECの制御システムセキュリティ研究分科会の“つるまいプロジェクト”参加企業
BSIグループジャパン株式会社
株式会社ICS研究所
株式会社MHPSコントロールシステムズ
NTTコミュニケーションズ株式会社
アズビル株式会社/アズビルセキュリティフライデー株式会社
アドソル日進株式会社
株式会社カスペルスキー
シュナイダーエレクトリック株式会社
株式会社立花エレテック
トレンドマイクロ株式会社
千代田システムテクノロジーズ株式会社
日本シノプシス合同会社
日本ダイレックス株式会社
日本電気株式会社
マカフィー株式会社
横河電機株式会社

VECのお問合せ先
VEC事務局 (株式会社ベルチャイルド内) 早野 村上
〒101-0021 東京都千代田区外神田4-7-5 石川興産ビル8F
03-5577-5709 03-5209-5707 ( FAX )
vec01@vec-community.com

ICS研究所のお問合せ先
株式会社ICS研究所 村上
masashi.murakami@ics-lab.com

このニュースについてのお問い合わせ

電話でのお問い合わせ(平日9時〜17時)
042-444-3926

土・日・祝日・年末年始は電話に出ることができない場合がありますので、予めご了承ください。
ダイヤルのかけ間違いにはご留意ください。

WEBでのお問い合わせ
お問い合わせフォームへ

このニュースの著者

代表取締役社長
村上 正志

1979~90年まで、日本ベーレーのシステムエンジニアとして電力会社の火力発電プラント監視制御装置などのシステム設計及び高速故障診断装置やDirect Digital Controllerの製品開発に携わる。
*関わった火力発電所は、北海道電力(苫東厚真、伊達)、東北電力(新仙台、仙台、東新潟)、東京電力(広野、姉ヶ崎、五井、袖ヶ浦、東扇島)、北陸電力(富山新港)、中部電力(渥美、西名古屋、知多、知多第二)、関西電力(尼崎、御坊、海南、高砂)、中国電力(新小野田、下関、岩国)、四国電力(阿南)、九州電力(港、新小倉、川内)、Jパワー(磯子、松島、高砂)、日本海LNG など

1990年、画像処理VMEボードメーカーに移籍し、大蔵省印刷局の検査装置や大型印刷機械などのシステム技術コンサルティングに従事。

1995年、デジタルに移籍し、SCADA製品の事業戦略企画推進担当やSE部長を務める。(2004年よりシュナイダーエレクトリックグループ傘下に属す)また、1999年にはコーポレートコーディネーション/VEC(Virtual Engineering Company & Virtual End-User Community)を立ち上げ、事務局長として、「見える化」、「安全対策」、「技術伝承」、「制御システムセキュリティ対策」など製造現場の課題を中心に会員向けセミナーなどを主宰する。協賛会員と正会員のコラボレーション・ビジネスを提案し、ソリューション普及啓発活動を展開。
2011年には、経済産業省商務情報政策局主催「制御システムセキュリティ検討タスクフォース」を進言、同委員会委員及び普及啓発ワーキング座長を務める。
2015年、内閣官房 内閣サイバーセキュリティセンターや東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会などと交流。

2015年、株式会社ICS研究所を創設。VEC事務局長の任期を継続。世界で初めて制御システムセキュリティ対策e-learning教育ビデオ講座コンテンツを開発。

現在活動している関連団体及び機関
・公益財団法人日本適合性認定協会JABの制御システムセキュリティ技術審査員
・経済産業省の産業サイバーセキュリティセンター講師
・日本OPC協議会 顧問
・制御システムセキュリティ関連団体合同委員会委員
・日本能率協会主催「計装制御技術会議」企画委員